3Dモデリングの作業手順を決める

3Dモデリングについての基礎知識を知り、3Dモデリングを実際に行うまであと一歩です。今回は3Dモデリングをする前に必ずしなければいけない作業について学んでいきましょう。

どこか目的地を目指すときに、その行き方を決めてからその目的地へ向かうかと思います。3Dモデリングも同じで、作業途中で迷ったり、問題が起きたりしないように、どのようにして目的とする形状を作成していくのか、その段取りや手順を検討し、決定していく作業が必要となります。

3Dモデリングは足し算と引き算の考え方

まずは、目的とする形状があります。わかりやすいよう、下の図にあるイスを3Dモデリングする例で説明していきます。

イスの図

3Dモデリングにおいて、どのような手順でイスの形状を作成できるのかを考えていきます。3Dモデリングは様々な図形の足し算と引き算の繰り返しです。その組み合わせで、目的とする形状を作り上げていく作業になります。

イスの例ですと、以下の図のように大きな立方体とそれより小さな立方体に分けることができます。そして、その2つの図形を引き算することで、イスの形状を表現することができます。

イスの構成

3Dモデリングでは、大まかで重要となる形状をはじめに作成し、そこから細部にこだわった装飾を施していきます。自分が作りたい形状の大まかで重要となるまたは基礎となる図形は何かをまずは判断し、そこから図形の足し算と引き算を繰り返していきます。下の図のように、足し算と引き算を変えるだけで、まったく違う形状が生まれるのも3Dモデリングの面白いところです。

3Dモデリングにおける足し算と引き算

3Dモデリングの作業の流れ

それでは、おさらいを兼ねて、ものづくりにおける3Dモデリングの一連の流れを知っておきましょう。3Dモデリングの着想から完成した後の流れになります。

  1. 着想及び計画を練る
  2. 計画に従ってモデリング
  3. ブラッシュアップ

1.着想及び計画を練る

製品アイディアが出たら、どのようなアプローチ、つまり図形同士の足し算や引き算で形状を作成していくのか、大まかな作成手順を決めていきます。また、複数の部品からなる形状の場合はその組み合わせも考えます。もちろん、3Dモデリングをした後に、修正や訂正など、データの編集は可能です。しかし、複雑な形状などはしっかりたたき台をつくっておかなければ、効率的にもよくありません。作業をスムーズに進めるためにも、しっかりとした手順を決め、把握しておきましょう。

2.計画に従ってモデリング

大まかで重要な形状から順番にモデリングしていきます。無料で利用できる3D CADでは、パーツを組み合わせて行う動作確認や干渉チェック、構造解析の機能(アセンブリ機能)などが搭載されていません。そのような機能を使用する必要がある場合は本格的なモデラーを入手することをおすすめいたします。

3.ブラッシュアップ

3Dモデリングが完了したら、そのイメージをまわりの人と共有していきましょう。デザイナーや設計に関わっていない人たちから思いもよらぬアイディアや改善案が出るかもしれません。具体的なイメージでわかると、そういった好循環が生まれやすくなります。もちろん、ビジネス目的のみならず、ホビーユースでも、この3Dデータを用いていろいろな人に意見をもらうことは重要な作業です。アイディアは共有することで、雪だるま式に大きくなっていきます。進んでやっていきましょう。

また、3Dデータの拡張子については改めてお伝えしていきますが、汎用性の高い拡張子として「STLファイル」という3Dデータの拡張子があります。このSTLファイル形式で保存すれば、3Dプリンターは当然のことながら、切削加工機や射出成形などで出力することができます。それだけでなく、3D画像や映像などにも出力が可能ですので、3Dデータを作成できるようになれば、その分出力方法の選択肢が広がっていくことになります。