3Dモデリング=3Dデータを作成すること

前回、ものづくり初心者が最初に必要となるものが3Dモデラーという3D CADや3D CGなどのソフトウェアだということを知り、その基礎知識について学んできました。

次に、3Dモデラーで3Dデータを作成する知識について学んでいきましょう。まず、3D CADや3D CGなどの3Dモデラー(ソフトウェア)を利用して、3Dデータを作成することを3Dモデリングと言います。

3Dデータの表現方式

3Dモデラーと同じように、3Dデータにも表現方式が何種類かあります。ほとんど「3Dモデラーの種類」であげた内容や特徴と重複しているので、簡単にまとめていきます。3Dデータの表現方式は大きく分けて4つあります。

  • ワイヤーフレーム
  • ポリゴン
  • サーフェイス
  • ソリッド

ワイヤーフレーム

対象を線の情報だけで表現する方式です。データ量が少なく、処理速度が速いことがメリットです(表示速度が速い)。しかし、面の情報がないため、隠線消去を行うことができず、本来立体を捉えるときに見えるはずのない線まで表示されてしまうので、立体感がでません。また、線以外の情報を有していないので、表面積や体積などの物理的な情報を求めることができません。そのため、3Dモデラーでこの方式を採用しているものはほとんどありません。

ポリゴン

三角形あるいは四角形以上の多角形のポリゴン(パッチ)の集合体で表現する方式です。機械部品などの緻密性を求める形状には不向きですが、フィギュアやアニメのキャラクターなど、滑らかな表現に最適です。

サーフェイス

対象を「NURBS」と呼ばれる面の情報で表現する方式です。球体や円柱などのように単純に表現することのできない自由曲線など、高いデザイン性に対応した3Dデータとなりますが、面の情報しか持っていないので、設計や組み立て部品の干渉チェックはできません。

ソリッド

対象を点や線、多角形により表された面などで表す情報(幾何情報)と面の向きなど距離や角度、対象物同士の違いを判別できる情報(位相)で表現される方式です。幾何情報と位相は数学的に定義されているため、正確に寸法も再現され、サーフェイスとは異なり、組み立て部品などの干渉チェックも可能です。3D CADの多くがこの表現方式を採用しています。ただし、ポリゴンのように、有機的な表現をすることには向きません。

3Dモデリングによる形状作成

3Dデータの表現方式を学んだところで、さっそく3Dモデリングによる形状作成の基礎知識について説明していきます。作成するための考え方や仕組みを知ることで、立体物がどのように作成されていくのかがすんなり理解できるはずです。

3Dモデリングによる形状の作成は基本的に4つになります。複雑に見える形状でも、基本的に4つの作成方法の組み合わせで作成することができます。

  • 押し出し
  • 回転
  • スイープ
  • ロフト

押し出し

2Dの断面形状を押し出すことにより、垂直な体積のある形状を作成できます。例えば、円を押し出すことで、円柱にすることができます。また、押し出しをしてカットすることも可能です(押し出しカット)。

回転

断面形状を指定した軸を中心として回転させることで目的とする形状を作成できます。円を直径を軸に回転させることで、球にすることができます。円の外に軸を指定し回転させることで、ドーナッツ型の形状を作成することができます。

スイープ

ある断面形状を指定したパス(軌道)に沿って、押し出すことで形状を作成していきます。スイープにより、滑らかな曲線を描く形状を作成することが可能です。

ロフト

ある断面から形状の違う別の断面へと形状が変化する押し出しを行い、形状を作成していきます。底面は円で上にいくにしたがい、四角形になっていくなどの形状を作成することが可能です。

これら4つの作成方法は「フィーチャ」と呼ばれる形状要素で、これらのフィーチャを組み合わせていくことで、3Dデータを作成していきます。当然のことながら、フィーチャはこれら4つの表現方法だけではなく、その他にもあります。

形状に丸みをつける「フィレット」、厚さを指定した上で、中身をくり抜き、薄肉化する「シェル(プラモデルのパーツがわかりやすい例です)」、突出形状を作成する「ボス」、くり抜かれた筐体の強度を上げる際に使用される板状の形状を作成する「リブ」や「ウェブ」など、フィーチャは多岐にわたります。

ものづくりや3Dモデリングの基礎知識を学んだら、あとは「習うより慣れろ」です。まずは押し出し、回転、スイープ、ロフトを使いこなせるようになって、その後、必要に応じて様々なフィーチャを試してみましょう。